2015年10月19日
サクラてんぐ巣病
(サクラてんぐ巣病のソメイヨシノ)
こんにちは。木守樹木医事務所の大嶋です。
今日は、サクラてんぐ巣病の話です。
てんぐ巣病は、サクラではソメイヨシノが罹りやすい病気です。
病気をそのままにしておくと、枝は枯れ、やがて、木は衰弱していきます。
病原菌は、子のう菌類のタフリナ菌で、胞子で感染します。風通しが悪く、湿度の高い場所で発病しやすくなります。
そもそも、病気は、主因(病原菌)、誘因(環境)、素因(植物の本来もっている性質)の3要因が重なったときに発病します。
したがって、どれか一つの要因を完全に取り除けば、理論的には絶対に病気に罹りません。
しかし、野外では他から胞子が飛んでくるため、完全除去は無理というもの。それぞれの要因をできるだけ減らすことしか対策はありません。
したがって、サクラてんぐ巣病の対策は、次のことを実行することになります。
①病気に罹っている枝を切除し、傷口に殺菌癒合促進剤を塗布する(主因のできるだけの除去)。
②風通しを良くするための枝下ろし等適切な剪定と湿度の高い場所には植栽しないなど環境に配慮する(誘因の整備)。
③てんぐ巣病に罹りにくい品種を選ぶ(素因の選択)。
サクラてんぐ巣病の治療は、これからの落葉期が適しています。
樹木の病虫害でお困りの方は、当社へご相談ください。
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