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2015年07月14日

7月の剪定講座


 7月12日、富士市吉永まちづくりセンターの剪定講座が開催されました。私と秋山樹木医が講師を務めました。

 センター南側に植栽されているサザンカを受講者が二手に分かれて剪定しました。

 今まで、ほとんど手を入れてこなかったと思われるサザンカですが、受講者はたちまち上達し、立派に剪定できました。

 縦横のバランスも良いと思います。


 


 手前の木がサザンカで、後方の木がツバキです。

 サザンカは、枝先をあまり切り詰めないで、将来的なボリュームを考えているのも良いと思います。




 こちらは、手前の木がサザンカで、後方の木がツバキです。

 ツバキは、枝抜きをして、内部まで光が入り、風通しが良くなりました。





 他のツバキの剪定後の状態です。








 ドウダンツツジの剪定には、刈り込みの方法と自然樹形の方法がありますが、これは、刈り込みの方法をとっています。

 内部の枯れ枝や重なり枝を抜き、すっきりとしました。

  


Posted by 木守樹木医 at 17:32Comments(0)剪定講座

2015年07月06日

2015年06月27日

講演・剪定教室のご案内

 庭木について、剪定方法が良くわからない、最近木が弱ってきたようだ、もっと自然風な樹形にするにはどうしたら良いか、このようなお困りの方いらっしゃいますか。

 このような方がいらっしゃいましたら、できるだけ友人、知人を誘ってグループでまとまって申し込んでくだされば、一人当たりの経費が安く済む方法がございます。

 当社では、富士市内であれば、参加人数にかかわらず、2時間6,600円で 樹木医が出張して講演や剪定教室を開催します(富士市人材バンク登録)。ただし、富士市外のときは、交通費をいただく場合がありますのでご承知置きください。

 どなたかの庭をお借りするなど現地で実践しながら、初心者でも分かりやすい剪定の基本や樹勢回復方法を解説します。

 連絡先は以下のとおりです。

 株式会社木守樹木医事務所
 富士市中野台2丁目14-1
  樹木医 大嶋郁人
 Tel&Fax 0545-85-1545


   


Posted by 木守樹木医 at 21:15Comments(0)剪定講座イベント・講演

2015年06月25日

静岡県樹木医会総会を開催

 平成27年6月20日、一般社団法人静岡県樹木医会の平成27年度総会が島田市金谷庁舎(みんくる)で開催されました。

 一般社団法人静岡県樹木医会は、一般社団法人日本樹木医会静岡県支部の収益事業受託団体として平成25年4月1日に設立されました。

 この会は、一般社団法人日本樹木医会静岡県支部が受託できない、有料による樹木の調査や診断、治療、病虫害防除、樹勢回復などを行い、県民の付託に応える団体です。

 今後、ホームページを開設し、事業内容や連絡先をPRしていきます。樹木に関する静岡県内最高の技術者集団を自負しておりますので、ご期待ください。  


Posted by 木守樹木医 at 09:34Comments(0)活動日誌

2015年06月18日

ヤマモモの実

 二年前に移植したヤマモモが実をつけました。品種は、「森口」です。生食に最高です。

 庭に果樹があると、実のなるのが待ち遠しくなります。

移植は、直掘りでしたから、通常、地下部と地上部のバランスをとるため、枝葉の剪定を行うものです。

 しかし、このヤマモモは、できるだけ元の樹形を崩さないよう、移植に際し、一切の剪定は行いませんでした。

 すると、木自身で葉を落とし、蒸散のバランスをとります。

 わざわざ人が枝を切る必要はありません。木は賢いのです。  


Posted by 木守樹木医 at 19:29Comments(0)活動日誌治療・施工事例

2015年06月18日

第3回富士市緑の基本計画策定市民懇話会

 平成27年6月11日、第3回富士市緑の基本計画策定市民懇話会が富士市役所で開催されました。

 今回の主なテーマは、①目標設定の方向性 ②緑地の配置方針 ③各基本方針に基づく取組みの方向性 でした。

 この懇話会も3回の検討を終え、残り3回となりました。次回以降、具体的な施策の立案に入ります。

 富士山を背景とした富士市の緑計画実現に向けて「財源」も必要ですが、私は、「人」がポイントだと思っています。

 公園のような緑の整備だけでなく、道端や川辺の身近な緑の美しさが、その地域の文化の成熟度を示しているように思えてなりません。

 次回以降の検討が、いよいよ楽しみになってまいりました。
  


Posted by 木守樹木医 at 19:03Comments(0)活動日誌

2015年06月12日

夏休みの親子樹木教室余談

 夏休みの親子樹木教室の余談として、次のような話題を考えていますが、誤りなどご指摘いただければうれしいです。

(付録1)樹木の水吸収のしくみ
 世界で最も背の高い植物は、アメリカのレッドウッド国立公園(カリフォルニア州)にあるジャイアントレッドウッドという樹木(セコイアの仲間)で約110mあるそうです。日本一背の高い樹木は、福島県杉沢にある大杉で約68mだそうです。
 
 このような背の高い樹木の先端まで根は水を押し上げているのか、実は、まだそのしくみはよく分かっていません。通常、次のように説明されています。

 「根で吸収された水は、根圧によって導管(裸子植物は仮導管)を通り、上に押し上げられる。導管は細い管であり、水分子は凝集力で強く結びついている。導管は根から葉までつながっており、葉から蒸散によって水が出ていくと、その水に引っ張られて水は下から上へ引き上げられる。」
 
 水は、樹木にとって光合成に必要なだけでなく、蒸散によって葉の表面温度を冷やす役目を果たしています。根で吸収した水の約95%程度を葉の気孔から蒸散によって空中へ放出しています。
 
 樹木の根は、土壌中の養分も酸素も全て水に溶けた状態のものしか吸収できないので樹木は大量の水を必要とします。根の根毛は細いと言っても土壌粒子からすれば大きいので、土壌粒子と強く結びついた水や養分を吸収できません。

 それでほとんどの樹木は菌根菌と共生し、根毛が入らない土壌粒子の隙間に菌根菌の菌糸を伸ばして、菌根菌経由で水や養分を吸収しているのです。そのかわり、樹木は菌根菌に光合成産物を与えています。このような相利共生のしくみが樹木と菌根菌の間でできあがっています。


(付録2)樹木におけるピタゴラスの定理 
 樹木は、根から葉の先まで細い導管(裸子植物は仮導管)で繋がっています。すると、幹や枝は導管の集まった一つのパイプとみなすことができます。
 
 パイプであれば、一つのパイプから枝分かれした二つのパイプとの関係は、元のパイプの断面積が、枝分かれしたパイプの断面積の合計に等しいことになります。すなわち、元のパイプの直径をAとし、枝分かれしたパイプの直径をそれぞれB、Cとすると、Aの2乗=Bの2乗+Cの2乗の関係が成り立ちます。これは、三平方の定理(ピタゴラスの定理)です。
 
 樹木の古くなった導管は水を通さなくなるのでパイプとは異なりますが、葉のついている枝では、こんな関係がほぼ成り立っているようです。
皆さんも確認してみてください。樹木にもピタゴラスの定理が成り立つとは驚きですね。


(付録3)ガリバー旅行記と樹木の養分吸収量
 ガリバーが小人の島に漂着したとき、小人はガリバーの食事の量をどれだけにすれば良いのか考えました。身長を測ったら小人の12倍あったそうです。

 それで小人は、この大男の食事の量は体重(比重を同じとすれば体積)に比例するだろうと考えて、ガリバーに12の3乗=1728倍の食事を与えたとガリバー旅行記に書いてあります。ガリバーはほんとうにこの量を食べ切ったのでしょうか。

 一般に、動物の基礎代謝量は、体重の3分の2乗、体重は長さの3乗だからすなわち、長さの2乗=表面積に比例すると考えられています。また、活動エネルギー量は、体重に比例すると考えられています。そして、動物の総エネルギー量は、体重の4分の3乗、すなわち、長さの4分の9乗=長さの2.25乗に比例するといわれています。すると、ガリバーの食事の量は、12の2.25乗=約269倍で良かったのではないかと思われます。

 一方、植物はどうでしょうか。植物は、根で水や養分を吸収し、主に葉の気孔から二酸化炭素(CO2)を吸収し、太陽エネルギーを利用して光合成(炭水化物の合成)します。根で吸収できるのは全て水に溶けたものであり、葉の気孔から水の95%程度を蒸散します。

 樹木の養分吸収量は水の吸収量に比例するので、葉の表面積を含む樹体の総表面積、すなわち長さの2乗に比例するのではないかと思われます。その基準に従うのであれば、同じ樹種で、樹勢が同程度の長さが2倍の樹木への施肥量は、2の2乗=4倍となります。
  


Posted by 木守樹木医 at 23:05Comments(0)イベント・講演

2015年06月05日

サクラの名所復活を目指して(3)

 樹勢回復処置後のエドヒガン系シダレザクラ

 富士市広見公園のサクラの名所復活を目指して、富士市みどりの課とともに平成26年秋にサクラ52本の調査を行いました。

 その結果に基づいて、平成27年3月に、幹周り半径3m範囲に①土壌耕耘・整地 ②土壌PH調整のための苦土石灰投与 ②化成肥料の施用 ③溶リンの施用 を行っていました。

 この写真は、その内の1本の平成27年6月4日現在の様子です。葉の量が多くなり、葉の色も濃くなりました。
 

 樹勢回復処置後のエドヒガン

 この写真のサクラも上の写真のサクラと同じ樹勢回復処置を施していました。

 かなり樹勢が衰退していたのですが、枝の量が多くなり、葉の量も多くなりました。明らかに樹勢回復状態にあります。

 今後は、富士市みどりの課とともに、サクラをよく観察しながら季節ごとの最適な処置を行い、富士市広見公園がサクラの名所として復活することに少しでも貢献したいと思っています。

 

  


Posted by 木守樹木医 at 18:32Comments(0)樹勢回復土壌診断・改良

2015年06月02日

サザンカ枝切除のその後


 こんにちは。樹木医の大嶋です。今日は過去に切った枝の現在の状態を報告します。

 それは、平成27年1月28日に富士市緑化指導員研修会が開催され、座学の後、参加者全員にサザンカの枝の切り方を実習してもらった現在の状態です。

 枝を切除した時、殺菌癒合促進剤で有機銅剤のバッチレートを塗布し、黒の防草シートで覆っておきました。

 防草シートで覆った理由は、紫外線防止と湿度保持のためです。


 平成27年6月2日、処置から約4ヶ月後に防草シートをめくった時の状態です。

 カルスがほぼ均一に盛り上がっています。

 他の枝の切り口も、ほとんどうまくカルスができています。



 上の写真の幹を横から見たところです。

 枝を切る面は、一面しかありません。

 その面をどう探すか、がポイントです。


 
 
 数多くの切り口の中で、 この切除痕は、カルスが均一に盛り上がっていません。

 処置の失敗例です。

 
 

 上の写真の幹を横から見たものです。

 成功例と比べ、明らかに切り込む位置や角度が異なります。

 この場合、下からノコギリを入れないと正しい面で切れません。






 この写真は、平成26年1月に開催された富士市造園緑化協会講演会で枝の切除方法の解説後に、公園で参加者に実習してもらったものです。

 処置から約1年5ヶ月後の平成27年6月2日の状態です。

 この枝の切り方なら木も喜びます。










 枝の切除方法を間違えると、このように腐朽が幹の中まで入ってしまいます。

 木の健康を守るのであれば、枝の切除方法は極めて重要です。

 繰り返しになりますが、枝の正しい切除面は、ただ一面しかありません。
  


Posted by 木守樹木医 at 21:22Comments(0)治療・施工事例イベント・講演

2015年05月31日

沼津御用邸樹木管理終了

 4月から始まった沼津御用邸記念公園の管理業務も5月末で終了の運びとなりました。この管理人樹木医日誌は、最初で最後の日誌になります。

 数百年を誇る松林をはじめとする名園の復活を願って始めた管理人でしたが、病虫害治療や自然樹形剪定のような樹木管理がほとんどできないまま終了せざるを得ないのは残念至極です。

 沼津御用邸の松林は、数百年先まで守らなければならない、その価値のある国民的財産です。多くの県民からその声を上げていただきたいと思います。

 今、2ヶ月間の業務を終えて、やっと本来の自分に戻れたようで、清々した気分を味わっております。

 今後は、公園だけでなく一般家庭へも美しく健康で枝が風にそよぐ自然樹形剪定の普及を目指して樹木医業務を進めてまいります。  


Posted by 木守樹木医 at 13:50Comments(0)沼津御用邸管理人樹木医日誌